ダーラヘスト

スウェーデンの象徴・ダーラヘスト(ダーラナホース)

スウェーデンと言えば木の馬・ダーラヘスト(Dalahäst)が有名です。赤く塗られた木の馬に馬具などをデザイン化して描いた素朴でおしゃれな民芸品です。ダーラヘストはもとはダーラナ地方で作られていた民芸品でしたが、今ではスウェーデンを代表する伝統民芸品でありスウェーデンのアイコンでもあります。
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クルビット風ダーラヘスト。wikipediaより

ダーラナ県はスウェーデンの中央やや南寄り、ストックホルムからは北西に位置しており、森と湖に囲まれて大自然と伝統的な生活スタイルが今も残る地方です。
ダーラヘストのモデルはダーラナ地方で生産されてきた馬だといわれています。木彫りの馬作りは長い冬の閑期を利用した手作りとしてはじまったもので、最初は子供のおもちゃのようなごくシンプルなものだったようです。お土産品として人気が上がるにつれて、色を塗り模様を描くなどして民芸品として発展していきました。
ダーラナのファールン銅山は古くから良い銅を産出することで知られていました。銅は赤色染料の原料になります。豊富に産出する銅を使った赤い染料でダーラヘストを彩ったことで、愛らしい馬が人気になったのかもしれません。(ホフマンの小説にファールン銅山を舞台にした「ファールンの鉱山」があります。)

こうした成立事情は日本の東北の郷土玩具と似ているように思います。福島の三春駒や岩手のちゃぐちゃぐ馬こ、青森の八幡馬など東北にはさまざまな馬の玩具があり、ダーラヘストと通じている気がします。北国、豊富な森林、手仕事の文化があること、馬が身近な存在だったことなど共通点が多いのでしょう。

下のサイトで紹介されているビンテージのダーラヘストはほとんどが白やグレーで、馬が今よりもリアルに作られています。
Dalahastens Hemsida

伝統的なダーラヘストは赤の地色に、白、黄、緑色、青などで模様を彩色されていますが、近年ではそれ以外のさまざまな色合いのものや、木の地色を活かして模様だけを描いたモダンな物も作られています。ダーラヘストは幸運を呼ぶ馬として近年その人気が上がっているようです。

posted by 北欧スウェーデン語の単語 | コラム